コンテナで事務所を作ろう!その魅力と知っておきたいことまとめ
「期間限定でフェスをやるので、臨時の控室が欲しい」
「工事現場の簡易事務所が欲しいけど、プレハブだと建てるのが大変だし、耐久性も心配」
「開業で心機一転!オシャレなオフィスが欲しい」
そんな時にお勧めしたいのがコンテナオフィスです。
コンテナと聞くと貿易で貨物を運ぶための箱、といった認識があるかもしれませんが、実はその特性から、住居や事務所としての利用例が増えつつあります。
臨時にせよ、常設にせよ、これから事務所を建てようと思う方々。ぜひコンテナを取り入れてみませんか?
この記事では、コンテナ事務所の様々な魅力と、建設の前に知っておきたい事柄をまとめてご紹介いたします。
1. コンテナで事務所を作る魅力
マンションやビルの一角を借りたり、所有する土地内に新しく建てたり。あるいは簡易的なものであればプレハブで建設するなど、事務所の建て方は様々です。
そんな中で、なぜコンテナをお勧めするのか?その魅力をご紹介いたします。
① 施工期間・コストを抑えられる
コンテナは、海上輸送で主に用いられてきたボックス型の大きな容器のことです。
現在流通しているコンテナの多くは規格がISOによって標準化されており、基本的にサイズ・形状は均一です。
そのためイチから設計する必要がなく、また、既に床や壁・屋根を有しているため既に出来上がっているものを運び込む形になるので、施工期間がぐっと抑えることができます。
素早く建てられるということは、それだけ人件費を始めとしたコストがかからない、ということ。プレハブ事務所もコンテナと同じようにイチから新築で事務所を建てるよりかは比較的安価に済みますが、組み立ては現場で行うためその分施工に時間がかかり、さらに悪天候時には作業を中止しなくてはならないケースもあります。
② 増築・減築が容易
「賃貸の方が時間もコストもかからない」と思うかもしれません。
しかしながらコンテナの良いところは、増築・減築が簡単に行える、というところにもあります。
前述の通りコンテナは国際規格で統一されており、とりわけサイズに厳格な規定を持ちます。基本的には20フィートまたは40フィートコンテナが用いられており、よってそれらを組み合わせてスペースを広くしたり、積み上げて階層構造を採ったりすることが可能なのです。
例えば事業が大きくなって、より大規模な事務所が必要になった時。
現場によって必要な人員が異なる時。
コンテナであれば増築・減築をして、仕事に合ったスペースを確保することができるでしょう。
もちろん増築・減築であっても、コンテナを解体する必要はなく搬出入のみとなります。
そのため工事に伴う騒音に悩まされたり、施工中に業務をストップしたりするなどと言ったリスクもぐっと減らすことが可能です。
③ 耐久性・耐震性が高い
海上輸送を想定しているため、コンテナは重量鉄骨造りとなっており、耐久性に考慮されています。また、陸上輸送にも適しているため、振動や衝撃にも比較的強い構造となっております。
地震など災害の多い日本において、建築物の耐久性はきわめて重要な問題ですね。
また、積層して輸送されるのにも適しているので、豪雪地帯や大雨の時でも、重さに耐えかねて崩壊してしまった、という事態への対策としても有効です。
もちろん通常の住宅や事務所と同じように防錆加工やシロアリ対策などといったメンテナンスは必須ですが、大切に使ってあげれば数十年使い続けていくことができるでしょう。
④ 移動できる
コンテナは海上でも陸上でも一貫輸送を可能にしたことで、世界の流通を著しく効率的にしました。
その特性はもちろん事務所としても生きています。
イベントなどで期間限定の店舗を建てる時や建築現場での事務所として利用する時、コンテナは一度解体して、また必要な時に組み立てなおす、といった作業は必要ありません。
基本的にある場所で使う時に搬入し、用途が終わったら搬出する、といった手はずだけで済みます。
また、規格が統一されているのでどの企業のトラックでもコンテナ用であれば積み込むことができ、輸送作業で困ることも少ないでしょう。
⑤ エコ
コンテナは必要なくなった時でも、また別の用途として用いることが可能です。
住宅として使うもよし。別の企業が事務所に利用するもよし。解体する必要がなく、そのまま使えるので非常にエコな住宅素材と言えますね。
この特性は二次流通市場の活性化にも繋がっており、中古コンテナの販売・買取を手掛ける業者も少なくありません。
⑥ オシャレ
海外ドラマやCMで、コンテナ造りの住宅やショップをご覧になったことはありませんか?
実はコンテナの素材感や無機質なフォルムが、これまでの住宅や事務所にはない独創性がある、とし、オシャレな建築として注目されているのです。
あえてコンテナの質感を残してショップ運営するところもあります。
なお、「コンテナの質感が気になる」という方は、内装や外装をカスタマイズすることが可能です。壁紙によっては、通常の事務所と変わりのない空間を演出することができるでしょう。
2. コンテナで事務所を建てる前に知っておきたいこと
従来の建築設備に比べて様々な魅力を享受できるコンテナですが、知っておきたいこと・気を付けておきたいこともあります。中には人によってはデメリットと捉えられるものも。
しっかりと比較検討しておきましょう。
① 木造建築よりやや高い程度の費用はかかる
コンテナは比較的安価に事務所を建てられますが、法外に安い、ということではありません。
まず、海上輸送用コンテナでは建築確認申請を通すことができません。
住宅や事務所などあらゆる建築物は、建築基準法で提示された条件にのっとったものである必要があります。この確認を行うのが建築確認申請です。
建築物を建てる自治体に申請するものとなりますが、「地盤」「耐震性」「防火構造」などをチェックされることとなり、万が一不十分とみなされると建てることができません。
こういった建築用コンテナは、通常の海上輸送コンテナよりもしっかりとした造りになっており、その分コストもかかります。
さらに言うと地盤は非常に大切な項目で、コンテナとは別で基礎工事が必要となります。もし地盤が弱い場合は地盤改良を行わなくてはならないことも。
ただし、10平方メートル以下の面積であったり、地域によっては建築確認が不要であったりするケースも存在します。
とは言え違法建築となってしまっては大変ですので、建設が決まったら、自治体へ相談に行ってみましょう。
なお、コンテナで建てた事務所には固定資産税がかかることも忘れないようにしましょう。
ただしこちらも免除されるケースもあるので、自治体や専門家にご確認ください。
これらに加えて、断熱材を用いたり、防錆加工やシロアリ対策などと言った通常の建築物でも用いるオプションもかかるということも頭に入れなくてはなりませんね。
簡易事務所や控室程度であっても、思ったより予算がかかってしまった、と言った場合もあるかもしれません。
不要なトラブルを避けるためにも、見積もりはしっかり事前にとっておきましょう。
② 搬出入できる場所に条件がある
コンテナの魅力で「移動できる」ことをご紹介いたしましたが、どこでも持ち運べるわけではありません。
20フィートコンテナの外径は長さ6,058mm×高さ2,438mm×高さ2,591mmです。これをユニック車と呼ばれる大型トラックで運ばなくてはならないため、このトラックが入れて、かつコンテナの搬出入を妨げない程度の広さを持つ土地であることが求められます。
また、道路から入る「切り下げ」が狭い、なんてケースも考えられます。この切り下げ幅を変える工事には行政の許可が必要になるうえに数十万円程度の工事費がかかってしまうため、かえって足が出てしまうこともあるでしょう。
コンテナで事務所を建てる際は、立地条件も頭に入れておくことをお勧めいたします。
③ イレギュラーなサイズのコンテナは費用が高くつくことも
コンテナの主流は20フィートまたは40フィートですが、10フィートなどと言ったイレギュラーサイズのものもあります。
ただし、こう言った定番外しのコンテナは流通量が多くはなく、メインサイズに比べて単価が高い場合があります。特注ともなれば、その分費用がかかってしまいますね。
また、そのイレギュラーサイズに対応したトラックを手配しなくてはならないため、輸送費が割高になってしまうケースもあります。
「知っておきたいこと①」でも述べましたが、見積もりを事前にしっかり取っておくようにしましょう。
3. まとめ
コンテナで事務所を建てる魅力と、建設前に知っておきたいことをご紹介いたしました。
コンテナは施工期間が短く、建築コストを抑えられたり、増築・減築が容易にできたりといった実用面のみならず、オシャレさなどの魅力を持つこと。一方で建築用コンテナを用いたり基礎工事を行ったりすることで、思ったより費用がかかるケースがあること。搬出入する土地にも気を付けなくてはいけないことなどをお伝えできたでしょうか。
なお、当店では中古コンテナの販売のみならず、臨時の事務所がいらなくなった時のお買取りなども行っておりますので、コンテナ事務所ならぜひお任せください!